山本斉さん

「食の都庄内」を支える庄内人 vol.7


農業生産法人 窪畑ファーム

代表取締役

山本斉さん



鶴岡市湯野浜で、総合建設会社「山本組」と並行して、農業生産法人「窪畑ファーム」を営んでいらっしゃる代表取締役の山本斉さん。
2008年6月からは、畑で採れた新鮮な野菜やそれらを使った加工品を「ファーマーズ・マルシェ」という産地直売所で販売していらっしゃいます。
建設業から農業という異業種への挑戦を決意された山本さんに、お話を伺いました。

異業種への挑戦、それは経営者としての決断。
─ 山本さんは建設会社を営んでいらっしゃいますが、農業へ参入されたのはなぜですか。

「それは、社員の雇用維持と企業の成長・発展のためです。10年ほど前から、国や県が行う公共事業が縮小されてきているのですが、社員の雇用をなんとか維持したくて、なにかしようと考えたのがきっかけです。」
─ もともと農業へは関心があったのですか。

「特に高い知識があったわけではありませんでしたし、最初からこういったことをしたいと考えていたわけでもありませんでした。」
─ では、なぜ農業を選択されたのですか。

「それは、新聞でたまたま“アニス農法”の特集を読んだことからです。“アニス農法”とは微生物の力を利用した土づくりを行い、化学合成農薬を使わないというものでした。土づくりへのこだわりに大変感銘を受け、それから新聞に載っていた千葉県の会社まで視察に行きました。そこではパプリカを作っていたのですが、生で食べたパプリカがとても美味しく、その味にまた感動しました。そこで初めて、農業への参入を考え始めたのです。」

志を持つ人がいて、仕事になる。
─ 農業へ参入するにあたり、苦労されたことはありますか。

「苦労したと言えば、私自身は農業に関してはまったくの素人だったため、まず農業に詳しい方を探すのに苦労しました。安全・安心で美味しいものを作ることも大切ですが、高いレベルで生産を維持するのがプロですので、それにふさわしい方を探していました。現在、農場長を努めてくれている佐藤は、主力にしているトマトだけでなく様々な作物に詳しいので、みんなとてもたよりにしています。そして、彼だけでなく、現在は時期によって5〜10名ほどのスタッフが働いてくれています。こういった適切な人材がいて、会社は成り立っているのだと思います。」
─ そこから現在に至るまで、どのように活動されたのでしょうか。

「視察した会社はパプリカが主力でしたが、パプリカを作るには大変な技術や知識が必要で、素人が始めるには難しいということでした。そこで、教えていただいたのがトマトでした。早速、トマトを主力として畑の準備を始めました。この会社を訪れたのは4年前の夏でしたが、その年の秋から苗や土づくりの準備を始め、次の年の春から作付けを始めました。と、言うことは、窪畑ファームは今年で3年目の収穫期を迎えることになります。」

─ 今年の栽培状況はいかがでしょうか。

「トマトの方は、初年度より作付面積も増え、美味しいトマトをより安定して出荷できるようになったと思います。それから、トマト以外の野菜も多く出荷できるようになってきました。これからの季節だとメロンや枝豆などが収穫を迎えますし、さつまいもや生姜、ニンニクにも力を入れて栽培しています。」
─ 庄内で作る野菜のおいしさの秘密は、どんなところにあるのでしょうか。

「農業をしていて大事だなと感じるのは、土と水です。この二つが旨味や甘み、辛味など、野菜本来が持つ味を引き出すのだと思います。土が、乳酸菌や酵母菌、放線菌といった三つの微生物の力を活かした培養土を使っていますが、これによって化学合成農薬を使わずにすんでいます。水については、月山から流れてくる地下水を引き上げていますので、庄内の土と水で美味しい野菜を作ることができています。口に入れるものは、命を紡ぐものです。昨年も、近所にある幼稚園の園児達が遊びに来てくれましたが、子ども達にもっと野菜に触れてもらう機会も必要だと思います。今はまだまだですが、こういった仕事をしている以上、食育にも深く目を向けていきたいと思っています。」

山本斉さん Yamamoto Hitoshi

農業法人窪畑ファーム 代表取締役

はじめは農業への関心が薄かったという山本さん。それでも、チャンスを逃さない柔軟さと決断力で、異業種への道を切り開いてこられました。
インタビュー中、「すべての出会いは必然的で、こうやって農業をできていることに感謝している。」とおっしゃっていたのが特に印象に残っています。山本さんの目は、新しい“食の都庄内”の未来を映し出していました。

窪畑ファームの直売所「ファーマーズ・マルシェ」

窪畑ファームの直売所「ファーマーズ・マルシェ」

窪畑ファームの直売店「ファーマーズ・マルシェ」は、鶴岡市内から湯野浜海岸へ向かう途中にあります。朝採りの新鮮野菜や、自慢の加工品などが並び、直売店ならではの食への愛情を感じるお店です!

■ 住所:鶴岡市湯野浜字浜泉444-38
■ 電話:0120-399-814
■ FAX:0120-449-187
■ 営業時間:9:00~18:00
■ 定休日:なし


農場長の佐藤さんと一緒に。
おじゃました農場でミニトマトをごちそうになりました。
お店に並んでいた朝採りのトマト。糖度10度と甘く、酸味もさわやかな美味し〜いトマトでした!

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