「食材」庄内のおいしい食材

夏の食材

外内島きゅうり

とのじまきゅうり

外内島きゅうり
鶴岡市外内島(とのじま)地区で、わずかに栽培されている外内島きゅうり。その由来は定かではありませんが、弘法大師が出羽三山に向かう途中、このきゅうりで喉の渇きを癒したとの言い伝えをもつ在来作物です。
昔は、「鶴岡で胡瓜といえば外内島きゅうりのこと」と言えるほど、ごく当たり前に作られてきたそうですが、収穫量が少ない、病害虫に弱い、日持ちがしないなどの理由から、次第につくる人が減ってゆきました。
 
こうして周囲が次々と栽培をやめるなか、2014年外内島きゅうり保存会を立ち上げた阿部正一さんは、その理由を「昔食べた外内島きゅうりのおいしさを、忘れられなかったから」と語ります。
もともとは主に越冬用の漬物にされていましたが、生もまた格別。ぱりっとした食感でありながらも極めて薄い皮を齧ると、心地よい苦味とほのかな甘味を 備えたみずみずしい果肉が現われます。水分が多く香味に溢れ、今までもっていた「きゅうり」の概念が覆される味わいです。
外内島きゅうりは4月中旬育苗用ポットに種を蒔き、5月に畑地に定植。アーチパイプの支柱にきゅうりネットをかけて蔓を絡ませて育てられます。収穫は7月から8月にかけて。
その長さは12~13センチ、太さ3~4センチほどと、一般的なきゅうりに比べて短く、ずんぐりとしたかたちで、果頂部は淡緑白色をしています。
外内島きゅうり保存会の阿部さんは、生産の他に小学校での栽培の授業、レストランでの料理開発など様々なことに取り組んできました。
「今の子どもにも価値を知ってもらいたい。甘みだけでなく苦味を感じる。土を触って自然を感じる。この季節、この地域でしか食べられないきゅうり。こんなことを子どもたちに感じてほしい」と阿部さんは語ります。
 
食の都庄内親善大使、奥田政行シェフも食材としての外内島きゅうりを高く評価し、口細鰈や鮎と組み合わせた夏のスペシャリテを提供するなど、幻の在来野菜といわれた外内島きゅうりは、新たな注目を集めています。

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外内島きゅうり
 
「外内島きゅうり」の主な取扱店
JA鶴岡ファーマーズマーケット もんとあ~る白山店
住所:鶴岡市白山西野191-2
TEL:(0235)25-6665
営業時間:4129:0018:00/139:3017:30
定休日:毎月第2水曜日(7~8月除く)12/31午後1/4

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