豊栄だいこん

庄内のおいしい食材 vol.24

豊栄だいこん

ほうえいだいこん

季節「秋」


平成14年より旧藤島町が取り組んでいるエコタウンプロジェクトの中で、今まさに花開こうとしている在来野菜が“豊栄だいこん”です。長さ30cmくらい、直径6cm前後と、見た目は少し小さなだいこん。花は白く、葉柄の断面が三角形で、ひげ根が多く、根の先端に向けて太くなっている下膨れの形、生で食べるとピリッとした辛さが特徴です。実は硬く、昔は漬物に多く利用されていたようです。
豊栄だいこんは別名落ノ目だいこんともいい、鶴岡市藤島地区の豊栄(旧名落ノ目)で栽培されていた在来野菜です。庄内地方にはかつて、様々な在来野菜がありましたが、時代の流れと共に、栽培しやすく、くせのない野菜の流通などにおされて、少しずつその姿は少なくなってきています。豊栄だいこんも消えてしまった在来野菜のひとつでした。ところが、エコタウンプロジェクトの一環で地域の伝統野菜に目を向けようと力を入れて取り組んでいたところ、この地域のお年寄りによって「柿の木の根元に野生のダイコンがある」との情報提供が寄せられました。かくして平成15年 “伝統野菜探索研究会”により在来野菜豊栄だいこんの復活に向けた試験栽培がスタートしたのです。
はじめに、野生化していた豊栄だいこんやその他藤島地区に自生する特徴が近いだいこんの種を集め、一般的なだいこんと種子が交雑しないようにしながら、交配を繰り返しました。昔からの文献にあった豊栄だいこんの特徴に基づいて、より原種に近い形に近づけようとの試みは、時間と手間のかかるものでした。種まき、受粉、収穫、選抜、保存、種採りの作業の繰り返しです。
約三千本ものだいこんの中から、より豊栄だいこんに近いものを選び出す作業には、山大農学部の江頭准教授や、昔の豊栄だいこんを知る地元のお年寄りなど、様々な人の力を借りながら行われました。地元庄内農業高校の生徒も草取りや収穫などに協力してくれています。種取りのための冬越しの保存にも工夫が必要でした。光が当たらなかったり、暖かすぎたり寒すぎたり、どれもだいこんにとっては良くないことです。適度な気温と光の加減を見つける過程では、ねずみに食べられてしまうアクシデントもありました。
生産者
豊栄だいこん畑
豊栄だいこん選抜

様々な努力とたくさんの人々の協力のもと、平成21年秋には、ようやくだいこんの形も安定してきました。平成22年からはいよいよ、一般の栽培農家を募り、豊栄だいこんの遺伝子を引き継ぐ新しいだいこんとして生産・販売がされる予定です。たくさんの人に在来野菜 豊栄だいこんの魅力を味わっていただきたいと思います。


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