「食材」庄内のおいしい食材
冬の食材
軟白ねぎ
なんぱくねぎ
庄内の美味しい冬の味覚「軟白ねぎ」。その美味しさは何と言っても上品な甘さ、瑞々しさ、軟らかさです。
「軟白ねぎ」は5月に種まきをして雪が舞い降りる12月から収穫が始まります。ねぎなどの野菜類は冬の寒さによって体内に蓄えていたでんぷんを糖化させ、越冬する準備をします。そのため、「軟白ねぎ」はひときわ甘くなります。また、ねぎはビタミンCなどの栄養価も豊富です。まさに、冬に是非食べてもらいたい野菜のひとつです。
庄内の「軟白ねぎ」の歴史は平成元年から始まります。JA庄内みどり遊佐畑作部会ねぎ蔬菜専門部長の本間正一(ほんま まさかず)さんに「軟白ねぎ」を作ったきっかけを聞いてみると、「一番はビニルハウスの有効活用ですね。ハウスを利用して冬場に収穫する野菜は、今まであまりありませんでしたから。」とのこと。また、ねぎを植えた後に別の作物を植えると連作障害を防ぐことができるのだそうです。
しかし、この新顔野菜の「軟白ねぎ」が、庄内の冬の味覚となるにはこれまで様々な苦難がありました。 特に栽培の難しさを本間さんは挙げられていました。
「軟白ねぎ」の栽培は通常のねぎと異なり、暑い時期に。ビニルハウス内に種を蒔くので、生長が一旦止まった状態になってしまいます。また、軟らかいため害虫による食害も大問題です。「軟白ねぎ」も大変ならば、それをつくる農家も大変です。真夏の高温下での農作業は汗が滴り、目まいも度々です。
さらに「軟白ねぎ」はビニルハウスで栽培され軟らかく折れやすいため、収穫や出荷調整作業をより丁寧に行わなければなりません。
非常に手間がかかる「軟白ねぎ」ですが、その味を毎年待ってくれている人がいる限りを栽培していきたい、と笑顔で語る本間さんです。
また、庄内砂丘を中心に栽培が盛んなJA鶴岡管内では「雪中軟白ねぎ」の名称で、お客さんに雪国で育った美味しいねぎであることを積極的に宣伝しています。ねぎ本来の美味しさとこの名称が功を奏し、評判も高く市場や卸業者からの引き合いが年々強くなっているそうです。
軟白ねぎを前に笑顔で語る本間さん
ビニルハウス内の様子
出荷直前の軟白ねぎ
JA鶴岡の生産部会ではお客さんへの食べ方の紹介も積極的に行っています。生で食べるとしゃきしゃき甘く、きめ細やかな舌触りの「軟白ねぎ」。そのおすすめの食べ方は抹茶塩を付けての天ぷらや、そのまま細切りにしサラダや浅漬け、また火を通すと甘みが一段と増すのでフライパンやグリルで焼くのもおすすめです。特に天ぷらやサラダは地元テレビでも紹介されるなど、地元の人気料理店や有名旅館で庄内の冬の定番メニューとなっています。
生産者の努力と情熱で育て上げられた「軟白ねぎ」。まだ「軟白ねぎ」に出会えてない方々にも是非味わっていただきたい食材です。
※庄内の各産直、スーパーで販売しています。
「軟白ねぎ」を使ったレシピはこちらから☆(400.9KB)