昔むかし、山に降った雪や雨が地中にしみ込み、約２００年の年月を越えて湧出したという伏流水がぽこぽこと湧き出す鳥海山のふもとの遊佐町吹浦のものが有名。この海域は海水の温度が他より５度も低く、牡蠣の産卵期が遅くなります。牡蠣は産卵のために多くの栄養が必要となるので、体内に栄養素をため込みます。しかも、ミネラルをたっぷり含んだ伏流水とプランクトンを食べてプックリ太った岩牡蠣は、格別の美味しさがあります。

また、岩牡蠣獲りは、ボンベを持たない素潜り漁。ベテランの漁師さんが、海底深く潜り、海底の岩に群れてひっついている＜岩＞なのか＜牡蠣＞なのかを瞬時に判断しながら、岩を叩いてはずしたり、小さな岩ごと取ってきたりと御苦労も多いようです。

たんぱく質が豊富で、不足しがちといわれるミネラルやビタミンも多く含み、栄養バランスの良さは牛乳に匹敵するともいわれる牡蠣。生食、焼き牡蠣、カキフライなど、いろいろな料理に活用したいですね。