「食材」庄内のおいしい食材

夏の食材

萬吉なす

まんきちなす

萬吉なす
鶴岡市湯田川に伝わる在来作物の“萬吉なす”。果実は大きいもので長さ15cm、幅10cmの丸型で、重さは400~500gもあり、山形県内に現存する在来の茄子では最も大きい茄子として知られています。
この萬吉なすは、代々、湯田川のたった一軒の農家でのみ作られてきた門外不出の茄子で、現在は小田茂子さんが栽培していらっしゃいます。

小田家では古くからこの萬吉なすを栽培していますが、その由来などは残念ながら分からないとのこと。しかし、茂子さんの義父である萬吉さん、そのまた上の世代にあたる万次郎さんの子どもの頃から栽培されていたそうなので、少なくとも100年以上の歴史があると考えられています。その味の良さから、交雑を防ぐために他の茄子とは隔離されるなど、栽培にはとても気を遣います。そのため、萬吉なすは小田家だけで大切に守り継がれてきたのです。

萬吉なすは、えぐみが少ないので生食でも大変美味しく、マーボー茄子や揚げびたしなどの定番料理はもちろん、どんな料理法にもとても良く合います。
萬吉なす
様々な料理と相性バツグンの萬吉なす。

様々な料理と相性バツグンの萬吉なす。

取材時、茂子さんが皮をむいて生のまま塩で軽くもんだ塩もみと、フライパンで焼いて醤油で味付けをしたソテーをご馳走してくださいました。生のままでいただく塩もみは、和梨やりんごのようなさくさくとした食感があり、他の茄子では味わえない香りや甘みがあるのが特徴的でした。一方、軽く火を通したソテーは、とろっととろけるのに決して柔らかすぎない食感がクセになります。
茂子さんは「とても大きいから見た目で敬遠されがちだけど、茄子が苦手だった子供がこの萬吉なすを食べて好き嫌いを克服したという話もたくさん聞くのよの。それに、孫たちが美味しいって食べてくれるから、それがなによりの喜び。」と、この萬吉なすをみんなに食べてもらえる喜びが大きいとお話してくださいました。
8月に本格的な旬を迎える「萬吉なす」。例年だと7月10日頃から収穫が始まり、霜が降りる10月頃まで食べられます。現在は、鶴岡市内にある産直館(白山店・駅前店・のぞみ店)と庄内おばこの里 こまぎにて販売していますので、近くに立ち寄った際は、この貴重でとても美味しい萬吉なすをぜひ手にとって召し上がってみてください。
「萬吉なす」の主な取扱店
JA鶴岡 産直館(駅前店)
住所:鶴岡市日吉町3-3
TEL:(0235)22-0202
営業時間:9:3018:30
定休日:

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