「食材」庄内のおいしい食材

秋の食材

娃々菜

わわさい

娃々菜
最近、巷では小型野菜が流行っています。この背景には、全国的に核家族化が進んでいるため、従来サイズの野菜を購入しても食べきれずに残してしまうことや、家庭用冷蔵庫で保存する際に切ることなくそのまま入れられること、丸のままで買うことができるため、鮮度が低下しにくいことなど、お客さんからの意見が反映されたことによります。そこで満を持して登場したものが小型野菜です。
小型野菜はキャベツ、だいこん、ごぼう、ブロッコリーなど様々ありますが、その中でも特に注目されているもののひとつに、娃々菜というはくさいがあります。
この娃々とは中国語で赤ちゃんという意味です。すなわち、普通のはくさいの赤ちゃん位の大きさという意味です。はくさいの赤ちゃんということで柔らかさは一級品です。固い筋がなく、とろけるような甘味は食べた人に感動すら与えます。
この娃々菜はなぜ、酒田市を中心に栽培されるようになったのでしょうか?それは平成18年にさかのぼります。当時から、JA庄内みどりでは、エジプト菜や水菜といった新顔野菜の栽培に意欲的でした。しかし、ビニルハウスなどの施設で栽培するため、なかなか生産者が増えず、市場からの需要に供給が追いつかないことが問題となっておりました。そこで、当時の担当者と生産者が頭を捻り、取り引きのある青果市場や種苗会社と相談しながら、当時新しい品種であった娃々菜の試験栽培を行いました。
娃々菜は、食べておいしいだけでなく、栽培する側にも大きな利点がありました。そのひとつは露地でも栽培ができること。これにより栽培面積を急激に伸ばすことができ、結果、安定した出荷にも結びつきました。また、1個当たり約350gと手の平サイズであるため、女性や年配の方にも比較的収穫作業が楽なこと、面積あたりの植え付け株数を多くできること、作業効率が良いこと、などがあります。また、販売面では青果市場や種苗会社の全面的な協力もあり、今では全国一の栽培面積を誇るまでになりました。
産地は良いものを安定して出荷するという大前提があります。そのため、娃々菜を栽培する佐藤畑作部会長は厳しいまでの出荷基準を設け、少しでも規格に沿わないものは返品するなど、生産者に高品質生産と計画出荷を部会員に徹底しています。
また、栽培期間中は毎月恒例のほ場巡回を行い、その時期の気候や生育状況、病害虫の発生予察を通して適切な栽培管理を周知し、より良い生産に努めています。その甲斐あって、消費地の皆さんからの評価も高く、「甘くて、とろけるようでおいしい。」「農薬がほとんど使われていないので安心して食べられる。」との声も多く寄せられるようになりました。
娃々菜の畑
娃々菜
娃々菜 見学会
娃々菜レシピ
娃々菜の生産部会では平成20年に、娃々菜のリーフレットを作り、新しい食べ方を提案しています。その中では地元の料理研究家が考案した「娃々菜とカリカリじゃがいものサラダ」や「丸蒸し」、「娃々菜と豆腐のヘルシースープ」、「ニンジンご飯の娃々菜包み」が紹介されています。サラダなど生で食べることもできる娃々菜は、様々な料理法が膨らみそうです。娃々菜の一大産地としての誇りをかけて、更なる躍進は続いています。
「娃々菜」の主な取扱店
みどりの里 山居館
住所:酒田市山居町1丁目3-1
TEL:(0234)26-6222
営業時間:9:0018:00(11月~2月は17:30まで)
定休日:1/11/3

※庄内のスーパーでも販売しています。

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